試験終了!

2001年12月21日

いよいよ試験だ。結局、いおpさんが5時過ぎに目を覚まして、それからおっぱいをしたり、うとうとしたりて何の勉強もせずに朝を迎えてしまった。あ~~~。イオpさんはご機嫌で、サイモンくんに「ぺんぎん保育園」という絵本を読んであげている。ちゃんとせりふが合っていて、物語的にもつじつまが合っているのが驚きだ。何度も読んでいるので覚えてきているのだろう。今朝は、試験優先で朝ご飯を外で食べるつもりになっていたので、何の準準備もしていない。その分、朝ゆっくりとイオpさんに付き合うことが出来た。

7時過ぎに家を出て、学校の側の麺屋さんで米麺の朝食。お店の人が、イオpさんに気を使って辛く無い麺を作ってくれて、背もたれ付きの椅子を持ってきてくれた。ありがたい。お昼用に学校前に出ている屋台で同じような米麺を買った。

学校に入ったとたんにシッターのお姉さんに出会って、嫌がるイオpさん。「恐い、恐い」と私にしがみ付く。本当に嫌らしい。東北地方の言い方なのか、時々すごくキツイ言い方をするのが恐いらしい。確かに、私も恐いよ、お姉さん。いろいろと説明+説得を試みるが、どうしても嫌らしい。「先生は、どこ?」「先生がいい」と言いながら、さっさと靴を脱いで下駄箱にしまって、2Fに上がっていく。ラダ先生がイオpさんに米麺をくれる。その内、アチャン先生がやってきて、今日もお粥を買ってきてくれる。もしかして、私の育児が皆に心配されているのだろう。ちゃんと食事をあげていないとかで。とほほ。

今日は、元気にイオpさんも「バイバイ」として、私は4Fへ行って、イオpさんはラダ先生と残ったので、ミーティングを静かに受けられた。が!やはりご機嫌なイオpさんを連れて、ラダ先生が4Fへ来たので、イオpさんは一緒に居ることに。どうやら午前中は、シッターのお姉さんしか居ないので、下に置いておかれないようだ。しかたない。午前中、私は筆記試験だったけれど、その間は、上級の人たちがイオpさんの相手をしてくれる。ありがたい。ご機嫌なイオpさんを任せて、私は、ドイツ人ルースをマッサージ台にマッサージの練習をする。が!!全然、覚えていなくて、親切なルースに指摘されつつ進んでいる状態。「ダメダメ・パワー炸裂だ!」と嘆いて大いに受ける。イオpさんは、かーちゃんの危機を察してか、ほとんど私に寄り付かない。後は上級の人たちが、しきりにイオpさんを呼んでくれて相手をしてくれた。ありがたい。もう持たないと思われたところへ、おやつをたくさん持った先生の奥さんが登場。イオpさんは、米麺のお昼を楽しんでくれる。ナイス・タイミング!私は、試験への絶望を抱えたまま、昼休みへ。奥さんの提案で鶏ご飯の出前を皆で食べる。イオpさんは、少し食べて、おっぱいで寝てしまった。食後に高麗人参入りコーヒーを飲む。ちょっとたんぽぽコーヒーのような面白い味。1時半から試験だというのに、上級の人たちとおしゃべりをして過ごしてしまった。まあ今更、何をしても何かが変わるということも無いけれど。

上級の人の予想通り、イオpさんは試験最中の2時半に目を覚ます。奥さんが無くイオpさんを連れて素早く下に行ってくれた。ありがたい。試験は、3時ごろに無事終了。イオpさんは、4時過ぎに、大いにご機嫌で戻ってきた。上級の人たちも試験終了。再受講を覚悟していた私でしたが、無事、合格することが出来ました。良かったよ~。再受講になったら予算オーバーで上級まで行かれないからね。点数は、90点でアチャン先生の採点は厳しいらしいので、良い点数だと言えるようだ。アチャン先生も「Very good」と言ってくれた。落第覚悟だったので、良い点数といわれて意外+感激だった。先生の私に対する印象は、「来た当初は、小柄で痩せているので、もつのか心配したが、この一週間で健康そうになったみたい。」「最初の印象から、落ち着いて集中力があるのが、とても良いと感じた。」といったものらしい。私に直接「このままタイマッサージに興味を持って勉強してくれたら、きっと素晴らしいタイマッサージ師になることでしょう」と言ってくれて、とても感激した。マッサージを含めてヒーラーとしてのセンスの無さを気に病んでいたので、各界に多くの弟子を持つ先生にそう言って貰えた事は、とても大切な言葉に思える。今日一日、しつこくおっぱいを求めることなく機嫌良く過ごしてくれたイオpさんにも大いに感謝する。

4時半から、アチャン先生のタイ語個人授業だ。先生は、私のために教則本も用意してくれていた。はりきって椅子に座ったイオpさんと共に授業を受ける。タイの文字は、理解不可能だ。そして発音も。44ある子音の発音は、どれがどう違うのか私には聞き分けることが出来ない。遠い道のりだ。はあ~~。1時間半、たっぷり教えてもらって、宿題が山とあって終了。先生は「もし、時間が取れたら」と言ってくれたけれど。

上級の3人と中級の人が今日で終わりなので、皆で外食。とてもおしゃれなイサーン料理の店。アコースティック音楽隊の演奏もありだ。楽団さんの前で踊るお姉さんの踊りを興味深く見るイオpさん。とてもよく見て、2曲目には同じように手を動かして踊っている。今日は、昼の間にタイ語で数字を言えるようになっていたようだし、その深い観察力と再現力に驚く。え、もしかして、2歳児ってそういうもの?

またも藤垣先生に授乳のことを言われたので、乳の栄養に関してのラレーチェ・リーグとWHOの見解の話をする。が、やはりイオpさんの小ささのことを言われる。小児科医にも問題ないと言われたと言っても、却って「小児科医の言うことなんて。」「ここに居る、まがりなりにも数人の子育てを経験した数組の親が心配しているのだ。」と言われてしまう。いつもimasaが言っているように、「何人の子供を育てていても、結局、その人数分の経験しか持たないので、それ以外の子供のことを普遍的に言うのは、無理がある」のだと言いたかったけれど、言えなかった。「食事の与え方に問題がある。きっとここで過ごす2ヶ月の間で大きくなりますよ。」と言うので、「私もそうなれば良いと思っています。」と言ったら少し驚いていた。私は、イオpさんの脳にばかり栄養が行ってしまっているのではないかと心配しているので、タイに居る間にせいぜい、体を動かして、甘えて暮らして、脳を休めて、体を育てて欲しいのだ。実際のこの一週間の暮らしは、甘い物地獄であせもを酷くしている状態だけれど・・・。でも一日、かーちゃんと居て、それなりの満足は得ているみたいだ。私が「東京に居る時は一日、保育園で問題なく食事や間食をしていて、家では朝食と夕食を食べているだけです。」と言うとそれ以上、つっこみようがないみたいだった。こういう時には、保育園へやっていて良かったと思う。家で私だけが面倒を見ていたら何と言われただろうか。マリア保育園には、本当に何度も助けられていて、実に感謝している。ありがとう、成美先生!

私は、たとえいおpさんが小さく育っても「それが何の問題だと言うのか?」と思っている。人は、もちろん健康に生きていくのが楽だけれども、必ずしもそれが幸せな人生の必須条件とはいえないと思う。人よりjも体が極端に小さかったり、不健康であっても幸せな人生と言うのは、いくらでもありえると思っているし、人の生きていく上での重要ポイントは、「健康」ではなく、「幸せ」だと思っている。もちろん、「幸せ」の中に「健康」も入っていることは、理解しているけれども。

いずれにしても重要なことは、他と比べての成長度合では無くて、「その子供自身の成長度合」を深く観察+理解することだと思う。それは難しい事だけれども、人がそれぞれ個人的なものである以上、「その人を見る」ことしか、人に対する理解は生まれないと思っている。もちろんそれは、子供でも同じだ。私は、そういった意味合いで、シュタイナーの言う「小さき人」という言葉を大事に思っている。シュタイナー思想そのものに対しては、全面的は帰依をしていないが。

「小さき人」の人権をまったく無視したタイ人の子供に対する「猫可愛がり」は、好きではないけれど、それが愛情から生まれている行動だと言うのは理解するので、黙認している。むしろ楽しもうとしている。幸い、イオpさんは、嫌なことは強く「いや」と言えるので。一日中、街中でも突然、勝手に触られたりして、ストレスは多そうだけれど、いちいち「イオpさんが、可愛くて触らずには居られないのだ。」と説明することで納得してもらおうと思っている。誰からも「自分である」と言うことだけど愛されて容認されていると実感できることの大きさは、他では得がたいとも思っているので。イオpさんが、「人間」そのものに対する信頼を持てているのは、去年タイで過ごした時からだと実感している。タイは、本当に懐の大きな土地だ。

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Posted by shoko at 2001年12月21日 22:05